2020年7月4日土曜日

日本政府が新型コロナウィルス(COVID-19)の対応支援でフィリピンに円借款500億円供与を決定

日本でも東京で一日の新規感染者の数が100人を突破するなど、再拡大の動きを見せている新型コロナウィルスですが、フィリピンでは新規感染者の数が一日1,000人を突破した後も拡大が止まらず、ついに7月3日には一日の新規感染者の数が1,500人を突破するなど、未だ収束の兆しすら見えません…。

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そんな中ですが、日本政府は新型コロナウイルス危機対応のための緊急支援としてフィリピン政府に500億円の円借款を供与することが決定しました

7月1日にフィリピンマニラで羽田浩二フィリピン大使とフィリピンのテオドロ・ロクシン外相が交換公文に署名しました。

日本政府はアジア開発銀行(ADB)との協調融資による財政支援を通じ、フィリピン政府の新型コロナウイルス感染症危機対応に協力します。

私個人的には、こういう活動は本当に素晴らしいと思います。フィリピン国内で中国の覇権や影響力が高まる中、日本国内が厳しい状況であることは十分理解しつつも、まだインフラが整っていないフィリピンにとっては意味のある資金供与だと思いますし、こういう活動がフィリピン国内での日本のプレゼンス拡大にも繋がります。

まぁそういう政治的な意図は別として、困っている仲間に対して「手を差し伸べる」姿勢は大切ですよね。

ちなみに、日本政府は2020年6月にも、2件、総額1540億5500万円の円借款を供与することを決定しており、それとは別に3件、総額31億3700万円の無償資金協力を行うことにも署名しています。

円借款2件はセブ島とマクタン島を結ぶ橋梁と沿岸道路の建設(供与額1192億2500万円)とミンダナオ島のダバオ市のバイパス道路整備(同348億3000万円)に使われます。特に私は何度もセブ島にはバカンスや仕事で渡航しているのですが、セブ島とマクタン島を結ぶ橋の渋滞はそれはひどくて、こちらの建設はまさに待ち望まれています。空港が新しくなりましたが、橋も新しく建設されることで渋滞が緩和されれば、リゾートとしての魅力もより一層増すと思います。

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また、無償資金協力は

・サトウキビ収穫のためのトラクターなど農業機械の供与(供与額8億円)

・新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けたCTスキャナー、MRIシステムなどの保健医療関連機材供与(同20億円)

・若手行政官の日本留学支援(同3億3700万円)。


に使われる、とのことでした。特に若手行政官の留学支援なんかは、面白いですよね。

結局信頼関係は人と人の関係から築かれます。厳しい状況ではありますが、この資金供与が意味のあるものになってくれることを切に願います。

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