2020年5月3日日曜日

フィリピンの観光産業について

新型コロナウィルスは引き続きフィリピンでも猛威をふるっています。

マニラ空港では国際便の発着が5月3日から10日まで全面停止になることが発表されました。

ただ、各国の要請により予定は流動的のようではありますが、「全面停止」って、、、て感じですよね…。なんだか信じられません。

また、フィリピン航空は、5月15日まで国際線、国内線全便の運休を決定しています。



飛行機が飛ばないということは人の移動が著しく制限されていることになりますので、フィリピンのビジネスはもちろん観光産業にとっても大打撃となることは間違いありません。

フィリピンの経済を語る上で「観光業」は外すことが出来ませんので、簡単にではありますが、フィリピンの観光業の概況をご紹介します。

まず、フィリピンの直近2019年度の外国人観光客数は、

826万人

でした。前年の2018年度の716万人と比較すると約15%伸びていて、順調に観光客数が伸びていたのですが、2020年度は前年度を下回ることはほぼ間違いないでしょう。

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ちなみにですが、日本の2019年度の訪日外国人観光客数は3188万人になっています。単純比較はできませんが、フィリピンはポテンシャルでいえばまだまだ増えていくはずです。JNTOのHPに日本の観光客数の国別の詳細がのっていたので載せておきます。日本からフィリピンを訪れる人もフィリピンから日本に訪れる人、どちらも増えています。

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日本と同様なのですが、フィリピンでも「観光」は極めて重要な産業であり、一貫して観光客数は伸び続けていました。

また、2019年4月とその前年の2018年4月との比較、という少し変則的かつちょっと前のデータになってしまうのですが、国別のフィリピンへの訪問者数の比較表になります。

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図の通り、中国、韓国、アメリカ、日本の国別の順番になっています。日本からは17%以上と大幅に伸びていますね。

見ての通り、中国の勢いが圧倒的ではありますが、国別で見ても下のほうのシンガポール、マレーシアで前年比で減少しているものの、他は総じて増えています。

中国は観光はもちろんビジネス面でもオンラインカジノ産業中心にフィリピン経済を牽引しています。観光面においてはコロナ後の世界で中国人観光客の動きがどうなるかが、フィリピンの観光産業の今後を占なううえでも重要になってくると思います。

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フィリピンは東南アジアでは珍しい英語圏の国であること、セブやボラカイ島など観光資源が豊富で、産業としての「観光」にはポテンシャルも期待も大きいので、実は私は、セブでのホテルコンドミニアム投資というのを一時期真剣に考えていました。

セブはいわゆる南国のリゾート地でありながら、フィリピン第二の都市で、ビジネス需要も取り込める、という意味ではとても面白い都市なんですよね。BPOなんかも盛り上がってますし。

投資家の与沢翼さんはフィリピンにおいて、マニラだけではなく、セブ島でシェラトンの高級ホテルコンドミニアムにも投資してます。何より、リゾートホテルへの投資となると非日常的でテンションがあがります!


ただ、全体的に値段が高騰していること、立地などこれから開発のエリアが多く、ポテンシャルの判断が出来なくて、何となく踏み出せずにいた中での今回の「新型コロナショック」が起き、中長期的に、観光産業の発展や収益性に迷いはないものの、直近での投資については、テンションも資産も下がってしまったこともあり、検討をやめてしまいました。

ただ、繰り返しになりますが、今後「観光」はフィリピンの極めて大事な成長産業であることは間違いないと思います。特に、今後「リモートワーク」が当たり前になる中で、真のリモートワークというのは在宅と決まっているわけではなく、リゾート地でもどこでもよいわけですよね。

日本はもちろん世界中で働き方の多様性が今後エンジニア等専門職の方中心に当たり前になっていく中で「観光」と「ビジネス」の境目がますます曖昧になっていく、と私は考えています。そういった意味でも魅力的なリゾート地を多数抱えるフィリピンの観光産業(=ホテル産業)に投資するのは、面白い選択肢かな、と今でも思っています。

また、世界が日常に戻ったタイミングでじっくり考えたい、と思っています。

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