2020年8月9日日曜日

書評 アルゴリズムフェアネス 自由のためにプラットフォームを使い尽くす

 私は日本の証券会社経由で日本株や投資信託、アメリカ株を保有していますが、同時にフィリピンという国にベットして、フィリピン現地の証券会社経由でフィリピン株の購入、またフィリピンでコンドミニアムを複数保有しています。また別の国での投資も準備しています。


日本という国の将来の成長性には悲観的ではありますが、日本という国は大好きですし、今後も日本に住み続ける意思は変わりません。


じゃあ「なぜ日本ではなく、海外に資産を分散投資しているの?」と聞かれると、


自分自身の判断で自由を手に入れたいから


という回答が一番しっくりくるのかな、と思っています。


表題の尾原和啓さんの「アルゴリズムフェアネス」は、国家を超える影響力と権力を持とうとしているいわゆる”GAFA”について、ただ、脅威を叫び、不安を煽る報道が多い中で、


プラットフォームのアルゴリズムをうまく活用し、自由を手に入れよう


と主張しています。Amazonアフィリエイトやgoogle検索、youtubeでのマネタイズ、instagram上のインフルエンサー、Appleの優れたプロダクト…


これらGAFAのサービス・プロダクトに共通する思想は、既得権益を持つ企業や個人ではなく、徹底的に、


個人への機会の平等とエンパワーメント


だと私は思っています。誰でも自由にyoutubeの動画はアップロードして、収益化できます。アイデアとやる気次第でそれだけで食べていくことも可能です。今までのように限られた一握りの企業や権力者ではなく、これやのサービスやプロダクトを活用し、あとは自分次第でいくらでも可能性を切り開くことが可能になりました。


これらプラットフォームのアルゴリズムを味方にして、そして、プラットフォームのフェアネスは個人をエンパワーメントしてくれる。


いたずらに排除したり遠ざけるのではなく、いかに活用していくかが”今という時代”をサバイブしていくのに求められているのではないでしょうか?


実際著者の尾原さんは京都大学を卒業後、マッキンゼー、google、楽天といった外資コンサルや大手IT企業を渡り歩き、現在はシンガポールやバリで生活しながら仕事をしており、まさにそうした個人の能力とプラットフォームのアルゴリズムフェアネスを味方にして、自由な生活をしています。


私自身、まだ遠く及ばない存在ですが、”自由”のためにグローバルに開かれた投資の機会を活用し、自分の選択肢を広げていきたい、と考えています。


この本自体は投資の本でもなんでもありませんが、自分の人生や選択肢を考える上でとても有益だと思いますので、皆さまにもおススメさせて頂きます。


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2020年8月8日土曜日

フィリピンの新型コロナウィルス感染者数は東南アジアで最多に。そして、2020年4-6月のGDP成長率は-16.5%と、統計を始めて以来最悪の水準へ

 フィリピンの新型コロナウィルスの感染者数拡大に歯止めがかかりません…。

直近1週間の一日の感染者数の推移を見ても3,000人~6,000人台と既にインドネシアを上回り、東南アジアで最悪の規模になっています。

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そもそも、フィリピンの人口1億1,000万人はインドネシアの4割ほどになるので人口比で見るとぶっちぎりで最悪の水準です。


8月6日時点での累計感染者数は約11万人にまでなっています。欧米と比較するとまだマシなのかもしれませんが、東南アジアでは最多、また早くからロックダウンをしていたことを考えると、感染拡大に明らかに失敗している、といっていいかもしれません。


結果として、8月4日から、再び移動制限措置を厳格化しており、株価をそれに呼応するかのように冴えない動きを続けています。


そして、同じく8月6日にフィリピン統計局より2020年4月から6月のGDP成長率が発表されたのですが、前年同期比でマイナス16.5%とまさにぶっちぎりで悪い数字となり、四半期統計を開始した1981年以来最悪の数字となりました。ちなみにフィリピンの失業率は4月発表時点で過去最悪の17.7%となっており、もうとにかく最悪の経済状況となっています(苦笑


厳格な封鎖措置を継続していたので当たり前といえば当たり前なのですが、いざ数字でつきつけられると大変厳しいですね…。


この状況はここ数か月で劇的に改善することはなく、ある程度中長期的に捉えて対策を考える必要がありますね。ただ投資家の目線で見れば、仕込むには絶好のタイミングでもありますが、あまりにフィリピンの新型コロナウィルスに対する施策はうまくいっていないので状況は見極める必要がありそうです。